「二人っきりだね、先生」
「ああ、そうだな」
有岡が優しく俺の耳元で囁く。
俺の手が、俺の肩をそっと抱き寄せる。
俺はそれに身を任せて、有岡の胸にそっと頭を預ける。
青々とした緑の畳、優しい木の香り、白い障子から射す日の光。
純和風の和室に、俺と有岡は二人だけだ。
「先生、あけましておめでとう」
「それ昨日も言っただろ」
うん、と言って有岡が俺の頬にキスをする。
それがくすぐったくて、俺は思わず身を捩る。
けど有岡は逃がさないと言いたげに俺を抱きしめて頬にキスをする。
「先生、好きだよ」
有岡の言葉に、俺は無性に嬉しくなった。
俺を見て、有岡が嬉しそうに笑う。
「嬉しい?先生」
「ああ、嬉しいよ」
嬉しいさ。誰だってそうだろ?
好きな奴に、好きだって言われたら、誰だって嬉しいさ。
そう、嬉しいさ。
「こんな格好じゃなきゃなッ!!」
俺は振袖の袖で思いっきり有岡の頭を引っ叩いた。
恋してピューピル!番外編<姫始め編>
「いってー・・・・!いてえよ先生。ひでえなぁ」
ひでえなぁ、じゃねえよこのクソガキッ!
何だって俺がこんな格好しなきゃなんねえんだよ!
裾が薄い桃色の白の振袖には、春の花が模様で描かれている。
髪に部分カツラ(えくすてってやつらしい)つけられて無理矢理後ろで結われて簪挿されて、
こんな格好させられて怒らないでいれる奴がいるなら俺は見てみたいね!
「俺がさせたんじゃねえじゃん。桃じゃん」
「お前の妹だろが!どんな教育してたんだよ!」
育てたの俺じゃねえし、と有岡が唇を尖らせた。可愛くねえ。
確かに!確かにこれ着付けたのは妹だけど!つーかあいつすげえな!
お前にやにや笑って見てたじゃねえか!お前の妹に押し倒されて服引ん剥かれたのクリスマスから二回目だぞ!
有岡がくすりと笑って、俺の身体を抱き寄せる。
「可愛いよ、先生」
「ん、あ!も、馬鹿!」
俺の頬にキスをして、首筋をぺろりと舐める。
びくりと震えた自分の身体が嫌で、有岡の胸を押し返す。
有岡が片手で俺の両手を纏めて掴んで、俺の耳を食む。
有岡の舌が俺の耳の淵をなぞって、歯を立てる。
「ふ、あ、あぁぁ・・・・!」
耳を食まれて、ちゅ、と吸い上げられる。
耳が弱い俺には、それだけでもう快感だった。
有岡が俺の足に手を這わせて、着物の足の合わせ目に手を潜り込ませる。
「ん、や、や、や・・・・っ」
手を掴む俺の手なんて無視して、有岡は俺の足を撫でる。
もう片方の腕が俺の背中から胸に回って、胸の前の合わせ目に手を入れる。
有岡の手が俺の胸を撫でて、力を込めて俺の乳首を摘まむ。
「や!やだ!ありお、か、ん、んんんッ!」
掴まれた手で有岡の胸を押し返して顔を逸らす。
有岡が俺の頬にキスをして、唇を塞いだ。
「ん、んん・・・・っ」
「は、先生、好きだよ」
顔を背ける俺に、有岡が強引にキスをする。
それでも逸らそうとする俺の髪を、有岡がぐっと掴む。
もう片方の手が俺の顎を掴んで無理矢理口を開けさせる。
こじ開けられた口のナカに、有岡が舌を入れて俺の舌を絡めとる。
「んん!ん、んく、ん、ん、あ、あり、んん!」
有岡が俺の唇を舐めて唇を放す。
俺と有岡の唇を繋いだ細い銀の糸がどうにもこうにも恥ずかしい。
俺はもう身体に力が入らなくて、ただぐったりと有岡に寄りかかった。
「先生・・・・」
「あ!も、ば、ばか!」
有岡が胸の前の合わせ目を開いて、俺の鎖骨を舐める。
熱い舌が這う感覚とそれが過ぎた後の肌を撫でる冷たい空気に、喉が震える。
か細い吐息を漏らした俺に、有岡がくすりと笑う。
「先生、可愛いよ」
「あ、ああっ!や、やぁ・・・・あ、あうっ!う、んんッ」
有岡が俺の頬を舐めながら、喘ぎ声を上げる口のナカへ指を入れる。
くちゅくちゅと音を立てて、有岡の指が俺のナカを蹂躙する。
その感覚に、俺の背筋にぞくぞくと快感が走る。
「ん、んん、んく、ん、んん、あ、あっ」
俺はいつの間にか、無意識の内に有岡の指を舐めていた。
そんな俺を見て、有岡がくすりと笑う。
「先生エッチ」
「ふ、あああ!あ、あぁっ、あ、あ、あ・・・・ッ」
有岡が俺の耳を食んで、足の内側へもう片方の手を這わせる。
耳に差し込まれる熱い舌と水音に、俺の身体が震える!
「いやぁ・・・・いやぁぁ・・・・!」
わざとらしく、卑猥な水音を立てて俺の耳を有岡の舌が嬲る。
俺のモノに触れそうで触れない、有岡の手に、焦れる。
触って、イカせて、めちゃくちゃにして・・・・!
「先生、俺が欲しい?」
欲しい、欲しい、欲しい・・・・!
その言葉は、有岡の与える熱に喘ぎ声へと変わっていく。
俺の口のナカを這う指が、俺の舌を更に絡める。
「ねえ、先生、俺が欲しい?」
「ん、んんふ、ん、ん、ぅく、ん、んん・・・・!」
有岡の指の所為で答えることも、頷くこともできない。
俺はただ、必死で、縋るように有岡を見上げる。
有岡が欲しい、イカせて・・・・!
有岡が俺を見下ろして、余裕ない笑みを浮かべて喉を鳴らす。
「じゃあ、まずは俺を満足させてよ、センセ?」
有岡が熱っぽい声で俺の耳元で囁く。
熱い吐息が耳にかかる感覚に、俺は身体を震わせた。
有岡の指が俺の口から引き抜かれて、俺の身体を膝から下ろす。
有岡は俺を向かい合いように座らせて、肩を引き寄せてちゅ、とキスをする。
俺は有岡のベルトのバックルを外して、チャックを下ろす。
既に勃起していたそれを、口のナカへ入れた。
「・・・・っ、相変わらず、先生の口のナカは熱いね」
「ん、んぅ、ん、ん、ん、く、ん、ん、は、ぁ、ん」
くちゅくちゅと卑猥な水音が、広くはないが狭くもない和室に響く。
俺は有岡のモノの根元を手で扱きながら、先端に何度もキスをして頭から咥えこむ。
舌を這わせて、吸い上げて、唇を窄めて頭を上下に振る。
「っ・・・・先生、気持ちイイよ」
「ん、んん、ぅ、ん、んく!ん、は、ぁ」
口を放して、裏筋を何度も舌で舐め上げると、有岡が低く呻いた。
それが嬉しくて何度も舌で舐めていると、有岡が低く咥えて、と囁いた。
俺は再び有岡を頭から咥えこんで、頭を上下に振る。
「先生、俺の咥えて興奮してる?先生ってホント淫乱だよね」
「ふ、んぅ!ち、ちが・・・・っ」
ほら、と有岡が足で俺の股間を嬲る。
声を上げた俺に、有岡が楽しそうに喉の奥で笑った。
俺の腕を掴んで身体の上に引き上げさせて、俺の頬に唇を押し当てる。
俺は膝立ちの体制にされて、慌てて有岡の肩に縋りついた。
有岡の手が着物の裾をたくし上げて、俺の尻を這う。
割れ目を指で撫でて、窄みを指先で叩いた。
「あ、ああっ!」
「ほら・・・・先生が出したモノがここにまで流れてるよ?」
先走りが伝って濡れたそこに、有岡が俺に咥えさせていた指を滑らせる。
ぐちゅりと音を立てて差し込まれたそれに、俺の身体がびくんと跳ねた。
有岡が俺の頬に唇を押し当てたままくすりと笑う。
有岡が喋るたびに、笑うたびに、その唇が俺の頬をくすぐる。
「ふ、あ、ああっ!あ、ありおか、ありおかぁっ!」
「先生のナカって、どこでも熱いね。口のナカも」
ここも、と有岡が笑ってくちゅりと指を折り曲げる。
内壁を引っ掻かれるその感覚に、俺は有岡に縋りつく。
「あ、ありおか!あ、ああ、あ、あっ、あ、や、やだ、そ、そこ、やだぁっ!」
有岡が指を根元まで突っ込んで、俺の前立腺を擦り上げる。
俺は有岡の頭をかき抱いて、喉を反らせて声を上げた。
有岡が喉の奥で笑って、俺の首筋を舐める。
俺は何も考えられない頭で、意味をなさない声をひたすらに上げ続けた。
無意識に逃げようとする俺の腰を掴んで、有岡はもう一本指をナカに差し込んだ。
二本の指が、俺のナカをばらばらに、好き勝手に蹂躙する。
律動のように激しく抜き差しされながら、前立腺を擦り上げられ、内壁を引っ掻かれる。
その快感に、俺は有岡の頭をかき抱く腕に力を込めた!
「あ、あァァッ!あ、ありおか、ありおかぁ!」
「まだだよ、先生」
「も、だ、だめ、ゆ、ゆるして、あ、あーッ!」
更に強く有岡の頭を抱きしめて、俺は達した!
びくびくと身体を震わせながら、熱いモノが内股にかかる感覚にも身体を震わせる。
前に触れてもらわず、後ろだけで、しかも指だけでイカされたのは初めてだ。
断続的に射精する俺に笑って、それでも有岡は俺のナカをかき乱す指を止めようとしない。
「や、やだ、や、やぁ、あ、ありお、か、あ、あぁ、あ、あぁぁ!」
強い快感の間も与えられる快感に、頭がおかしくなりそうだ。
もう何も考えられない。自分で何を言っているのかもわからない。
有岡が喉の奥で笑って、もう一本指を俺のナカへ捻じ込んだ!
「あ、あぁぁ!あ、ああ、あ、ありお、か、くる、くる、し、あ、あぁッ」
「先生、もう三本も入ったよ?苦しいの?気持ちイイんだろ?」
有岡の言葉を、頭の中が解析してくれない。
まるで暗号を囁かれてる気分だ。
有岡の指が与える快感に、頭の中がぐだぐだになる。
もう何も考えられない・・・・!
「あ、ああ!だ、だめ、ありお、あ、あぁっ!ま、また、や、やだ、あ、あぁあッ!」
「ああ、何度だってイケよ。月代」
有岡が笑って、俺の首筋に歯を立てる。
三本の指が、俺のナカで激しく蠢く!
がくがく震える足を、俺の腰を掴む有岡の手が支える。
「あ、い、イク!あ、あーッ!」
有岡の指が与える快感に、俺は再び果てた。
それでも有岡が指を引き抜くことはない。
与えられる快感が、俺の胸を締め付ける。
休む間もないそれが、苦しい。
「あ、あー!あ、あぁあ!あ、ありおか、も、だ、め、ゆるして、ゆるしてぇッ!」
何に対しての赦しなのか、自分でさえわからない。
何度も縋るように赦しを乞う俺を、有岡は薄く笑んで見つめる。
有岡は俺から目を反らすこともなく、そして指を抜くこともなかった。
俺を見つめる熱っぽい瞳に、ぞくぞくと背筋が粟立つ!
激しく抜き差しされる指が、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てる。
「ひ、あ、あぁー!あ、あァアッ!あ、ありおか、ありおかっ!」
何度イカされたのか、もうわからない。
肩に必死で縋りついて、与えられる苦しいほどの快感に身体を震わせる俺を有岡は見つめる。
「ねえ、先生、知ってる?」
その言葉に、俺は伏せていた顔を上げる。
俺を見て、有岡は酷薄に笑んだ。
「こういうのって、快感責めっていうらしいぜ?」
薄く笑って、有岡が首を小さく傾げる。
けど俺は、有岡の言った言葉を理解できなかった。
頭の中がぐだぐだで、何も考えられない。
ただ、わかったことは、有岡がこれをやめる気がないことだけだった。
「あっ、あぁッ!や、も、やめ、ゆ、ゆるして、ありおか、あり、あ、あぁーッ!」
断続的に吐き出された精液が、俺のモノを伝って滴り落ちる。
緑の畳に広がったシミを、有岡が気に留める様子はない。
乱れる俺を見るのが好きだと、有岡が言ったことがある。
そのときは親父か、と冷たく吐き捨てたが、まさかこんなことされるなんて思わなかった。
「あ、ありおか、く、くるしい、あ、ありおか、やだ、やだぁ!」
「言っただろ?お前が乱れるのが好きだって」
「でも、なんで、やだ、こ、こんな、あ、あーッ!」
有岡の頭を抱きしめて、背を反らせて俺がイった瞬間、
有岡が指を引き抜いて、俺の身体を抱き上げて挿入した!
「う、あ、あああぁぁッ!」
一気に奥まで捻じ込まれたそれに、俺は大きく背を反らした!
まだ絶頂が終わってない俺の身体を、有岡のモノが激しく突き上げる!
絶頂と律動の快感に、俺の頭が真っ白になって、目の前がチカチカする。
「あっ、あ、あ、あ、あぁあ!あ、あっ!あ、あぁあーッ!」
有岡の腕が俺の両脚を抱え上げて、激しく上下に揺する。
内壁を抉りながら、有岡のモノが俺の前立腺を突き上げる!
「あ、ありおか!あ、あぁあっ!あ、あーッ!あ、ああ、あ、あッ!」
その快感に、俺はただ有岡の首に縋りついて声を上げることしかできない。
開きっぱなしの俺の口から、飲み込めなかった唾液が顎を伝う。
苦しいほどの快感に、涙が溢れて頬を伝って落ちる。
「あ、ありおか、は、はげし、は、あ、あああッ!」
ぎゅっと有岡に抱きついて、俺は再び達する。
有岡が小さく呻いて、俺のナカへ精を放った。
有岡が強く俺を抱きしめて、俺のナカへ欲を注ぎ込んだ。
「あ、あああ・・・・あ、ああ、あ、ありお、かぁ・・・・」
「はあ・・・・先生、今度は先生が動いて」
有岡の言葉に、俺はぎょっとした!
こいつ、今何時かわかってんのか?!
まだ真昼間だぞ?!
こんな日が高い内に事に及んで、まだヤる気か?!
「だ、だめ、ありおか!ま、まだ、ひる・・・・!」
「気にしなくていいよ、先生。だって今日は姫始めだろ?」
俺の腰を掴んで、有岡は小さく笑いながら下から緩く俺を突き上げる。
こいつ、そんなことばっかどこで覚えてくんだよ・・・・!
「あ、あ、あ、だ、だめだって、あ、あぁん・・・・」
「先生、俺昨日は我慢しただろ?な?」
た、確かにそうだけど・・・・!
で、でも、それってこれと関係あんのか・・・・?
「日本の古きよき文化だよ、先生」
「あ、ああぁ!あ、あ、は、あ、あぅ」
もう快感でぐちゃぐちゃにされたこの身体じゃ、緩く与えられる快感を我慢できない。
俺は有岡の首に抱きついて、膝立ちして身体を上下に揺すった。
有岡がナカに出したモノが、ぐちゃぐちゃと卑猥な音を立てる。
「ふ、あ、あ、ああっ、あ、あ、あああ、あ、ありお、か」
「先生、俺がナカに出したのがぐちゃぐちゃ言ってるよ?聞こえる?」
「やだ、やだぁ・・・・!」
頭を左右に振っても、快感に慣らされたこの身体は正直だ。
上下に揺れる俺の身体は、有岡が何をしてるわけでもなく止まらない。
俺は有岡の頭をかき抱いて、喉を反らせて木目の天井を見上げた。
「は、ああぁ、あああ!あ、あつい、あついぃぃ・・・・!」
有岡はくすりと笑って、俺の首筋をねっとりと舐める。
腰を支えていた手を片方放して、着物の胸の前の合わせ目を開いて肘まで落とす。
俺の首筋から鎖骨、胸へ唇を這わせながら、有岡の手が簪を引き抜いてエクステの髪を結う紐を解く。
リアルに作られた人口毛が、俺の背中をちりちりとくすぐる。
俺の胸に唇を這わせて、吸い上げながら、有岡の手が俺の背中を這った。
有岡が俺の胸に舌を這わせながら、硬くなった乳首をしゃぶる。
「や、やだ、い、イキそ・・・・あ、ありお、か、ぁあ、あ、ぁ!」
「先生、もっと腰振らなきゃイケないよ?」
「や、やだ、こわ、こわい、ありおか、ありおかぁ!」
悲鳴のような声を上げて、俺は有岡の頭を抱きしめる腕に力を込める。
くすくすと笑いながら、ちろちろと乳首に舌を這わせた。
有岡の指が、俺の肩甲骨をくすぐる。
俺の腰を支えていた有岡の手が、俺の身体を前後に揺する。
「あ、ああぁ!あ、ありおか、ありおかぁ!」
「・・・・っ、先生!」
びくんと俺の身体が跳ねて、俺は声にならない悲鳴を上げて達した。
有岡が俺の身体を抱きしめて、最奥で果てる。
俺は何度も浅い呼吸をして、ぐったりと有岡の胸に倒れこむ。
有岡が俺を抱きしめて、頬にキスをした。
「ん、先生・・・・」
「や、やだ、なに・・・・!」
有岡が俺のナカから引き抜いて、俺の身体を反転させた。
腰を浮かせて、再び俺のナカへ自身を捻じ込む。
「ひ、あ、あ、あぁぁー!」
ずぶずぶと音を立てて一気に奥にまで捻じ込まれたそれに、俺は喉を反らせた。
有岡は根元まで収めこむと、俺の身体を脚の上に跨らせる。
俺を背後から抱きしめて、耳の縁に舌を這わせる。
「先生、もう一回先生が動いてね」
「ひ、や、だ、やだぁぁ・・・・!」
「知ってる?これ四十八手で、[本駒駆け]っていうらしいぜ」
有岡が足を閉じて立てた膝に、俺は縋りつく。
緩く突き上げられる感覚に、俺の喉からか細い声が漏れる。
「俺、一回先生に着物着せてこれやりたかったんだよな」
「や、やだ、や、やう、や、あ、あ、あ、あ」
後ろに手をついて身体を支えながら、有岡が俺の身体を突き上げる。
先生も動いて、と囁かれて、泣きそうになった。
何だって新年明けた次の日に、年下のガキにこんなこと強制されなきゃなんねえんだ・・・・!
焦れたように強く突き上げられ、俺は声を上げて背を反らす。
俺は泣きそうになりながら(事実泣いてたけど)、有岡の膝を掴んで腰を揺すった。
「あ、あああ、ありお、か、あ、あ、ああっ!」
「先生、気持ちイイよ・・・・っ」
有岡が突き上げるのに合わせて、俺も腰を振る。
もう浅ましいとか、そんなことすら考えられない。
「は、あ、あ、ありおか、おれ、い、イク、イクッ!」
「・・・・っ、ああ、俺も・・・・!」
俺を突き上げるスピードが、更に早く、強くなる。
俺は意味をなさない声をひたすら上げながら、必死で腰を揺すった。
俺のナカで、有岡のモノが大きく膨張する!
「ひ、あ、ああぁーッ!」
大きく背を反らして達した俺に、一瞬遅れて有岡が果てる。
ナカに注ぎ込まれる熱に身体を震わせながら、俺は意識を手放した。
「ん、んんぅ・・・・」
掠れた自分の声をどこか遠くで聞きながら、俺は重い目を開けた。
部屋の中は真っ暗で、丸い窓から金色の月が見える。
今何時だろうと思って、ふと身体を抱き込む温かいものに気付く。
すーすー寝息を立てている有岡が、俺の身体を優しく、けれどしっかり抱きしめている。
「ありおか・・・・」
呟いた声は、自分でも驚くほど掠れていた。
(起きたら一発殴ってやる、と心の中で誓うのは忘れなかった。)
有岡を起こさないように注意しながら、俺は身を乗り出す。
安心しきった顔で寝入ってる有岡は、やっぱりまだ幼かった。
芽生えた小さな悪戯心で、有岡の頬をぺろりと舐める。
有岡はううん、と小さく唸って、またすーすーと寝息を立てる。
「(可愛い・・・・)」
心の中で呟くと、くすりと笑みが漏れた。
額にかかる前髪を、指先でさらりと撫で上げる。
赤の強い茶色の有岡の髪に、そっとキスをする。
自分と同じシャンプーの匂いに、くすぐったくなった。
額に、頬にキスを落とすと、有岡がくすぐったそうに身を捩った。
もぞもぞと身を捩って再び有岡の腕の中へ戻る。
また有岡の腕に頭を載せると、その腕がぎゅっと俺を抱きしめた。
「ん、せんせ・・・・」
吐息と一緒に、有岡が呟く。
一瞬起きているのかと思ったが、規則的な寝息が聞こえてきた。
どんな夢を見てんだ?どうせまた卑猥な夢でも見てんだろ?
けど今の有岡の寝顔は、とても安らかで、幸せそうで、
なあ有岡、夢の中の俺が、お前にそんな顔させてる?
有岡の夢の中の自分に少し嫉妬した自分に、苦笑する。
夢の中でも俺といるって、お前どれだけ俺に夢中なんだよ。
俺もお前のこと言えないけどなと思うと、また苦笑が漏れた。
「ん・・・・せんせ・・・・すきだよ・・・・」
幸せそうに笑って、有岡が呟く。
ああ、俺も好きだよ、有岡。
その唇にひとつキスをして、俺は有岡の胸に身を寄せて目を閉じた。
(・・・・まあ、新年だし、許してやるか。ただし今日だけだからな!)
<番外編:姫始め編・Fin>
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ホントは二日にupしたかったのにィィイイイイッ!!!
気付けば早1/5・・・・三が日すら終わってんじゃねえかこいつぅ☆(現実逃避)
最初は快感責にする気はなかったんですが、たまにはね!え?結構多い?知ってるw
思ったけど、有岡ってホント親父だよね!いいよそんなとこも可愛いから!(親馬鹿)
うん、とりあえずこの話の中じゃ1/2だと思ってくださいお願いします<(__)>
わかってるよ。作った本人が一番わかってる。みなまでいうな。龍瀬が言うよ。せーの、
姫始め関係ねえだろーッ!ここまでお付き合いありがとうございました。
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