恋してピューピル!番外編<聖夜編>(言葉責・手淫・口淫・我慢・拘束・緊縛・羞恥・中出・バック)


正直言うと、俺はガキの頃クリスマスが好きだった。

サンタを信じてたわけじゃない。幼稚園の頃にはもう信じてなかった。

誰だ今夢のない子どもだったんだなって言った奴。

馬鹿言うなよ。幼稚園の園長がサンタの格好に着替えてるところ見たら、嫌でも現実を知るだろう。

俺に夢がなかったんじゃない。俺は大人に夢をぶち壊されたんだ。よって俺は寧ろ被害者だ。

サンタは信じてなかったが、クリスマスは好きだった。

親父が死んで生活苦しかったのに、お袋は毎年必ずクリスマスプレゼントくれたからだ。

毎年欲しい物とは全然違う物だったけど、お袋が俺のために自分が欲しい物を我慢してまで買ってくれることが嬉しかった。

(まあぶっちゃけ欲しいもんなんてほとんどなかったからな。)

喜ぶ俺を見てお袋が喜ぶから、俺はサンタなんて信じてないなんて今だって言えてない。

つーかお袋今でもクリスマスプレゼント贈ってくるんだよな。手編みのマフラーとかニットとか。しかも既製品並。

冷え性の俺には必需品だから、まあ毎年有効活用させてもらってる。

最近は俺からもお袋にプレゼントを贈ってる。まあ毎年毎年号泣されて困ってる。

初任給で二人で旅行に行こうなんて言った日は大変だった。泣きやんでくんねえんだぜ?!

誕生日プレゼントも毎年泣かれる。・・・・何かあんだけ泣かれたら逆に親孝行しちゃいけねえのかななんて思っちゃうんだよな。

俺はクリスマスが好きだった。まあ今でも嫌いじゃねえな。

けど今年は違う。はっきり言う。クリスマスなんか大ッ嫌いだ。

何故だと?何故かだと?!

恋人だけど男に、しかも年下に昨日はミニスカのサンタの格好で散々焦らされて、

そんでもって今日は両手縛られてシャツだけ中途半端に脱がされてにやにや笑いながら見下ろされて、

そんなことされてわーい俺クリスマス大好きー、なんて言えると思ってんのか!

クリスマスなんか大ッ嫌いだっ!!





恋してピューピル!番外編<聖夜編>





「あー、いいな。眼福眼福」


俺を見下ろしてにやにや笑いながら有岡が言う。

こいつホント最近親父度増してきてねえか?!

いや待て勝彦、これはまだマシだと思え。屈辱は屈辱だがな!

ミニスカのサンタの格好させられた昨日よりマシだと思え!

どっちも最悪だなんて思ったら負けだ!!


「ほ、解けよ・・・・っ」
「えー?やだよ」


にっこり満面の笑顔で有岡は拒否。殺すぞこの野郎。

手をぐいぐいと引っ張っても、痛くはないがしっかり縛られた布は解けそうにもない。

こーゆーことはホント器用だなお前っ!

シャツは肘のあたりまでずり落ちてるし、下に至っては何もはいてない。

これじゃあ俺ただの変態じゃねえか!


「ほら先生、じっとして」
「な、何すんだよ!」


有岡は俺の首に手を回して何かし始めた。

い、一瞬紐みたいなの見えたけど・・・・そうか、俺クリスマスに恋人に絞め殺されんのか。

名付けて「聖夜の殺人事件」そのまんまだな。全国の警察さん、この変態の顔ばーんと映してやってくれ。

で、俺が死んでる状況を何一つ説明しないでくれ。お袋が死ぬ。


「でーきた」


・・・・ん?何だ絞め殺されるわけじゃないのか。

有岡はにやにや笑いながら俺を見下ろす。ああ、絞め殺したい。

俺は手を拘束されてるから確かめることすらできない。


「何したんだよ」


有岡はニィって笑って手鏡を取り出した。

その鏡に映った自分の姿に、俺はぎょっとする!


「なななな何やってんだよ馬鹿!」
「えー?可愛いよ?先生」


俺の首には少し幅の太い赤いリボンが、所謂蝶々結びされていた!

ああ、「プレゼントはわ・た・し」ってやつかー、はははー。


「笑えるかァァア!!ふざっけんじゃねえぞこのド変態!」
「えー?そのド変態に突っ込まれてアンアン喘がされてんのどこの誰だよ」


ニィと笑って有岡が平然と言い返してくる。うッ・・・・このやろ・・・・!

鏡には綺麗にプレゼント状態な俺が映ってる。

うああァァァアッ!これじゃ絞め殺された方がまだマシだ!!


「何なんだよこれ!」
「プレゼントは俺?みたいな?」
「ふざけんな!誰の許可得てやってんだクソが!」
サンタ
「そんなサンタいるわけねえだろ!死ね!還れ!土に!」


あろうことかこのクソガキ、ぐっと親指を立てて平然と言いやがった!

本当にそんなサンタがいるならフィンランドにまで行って全員のサンタの髭毟るな。

オーストラリアの波乗りサンタがいる海でジョーズ放し飼いにしてやる。

ソリでほっほーとか言いながらシャンシャンベル鳴らしながら飛んでくるサンタを撃ち落とす。

暖炉からやって来たサンタを迎撃、不法侵入で警察に突き出してやる!


「せんせーヒドくね?俺が死んだら困るだろ?」
「そうだな。お前なんか土に埋めたら土壌汚染で日本沈没しそうだ」
マジでヒドイなオイ


有岡がひくりと頬を引きつらせて俺を見下ろす。

ニィと妖しく笑うと、俺の頬に手を添える。


「そんなこと言っちゃヤだよ、先生。俺傷つくよ?」
「あ、い、や、ああッ!」


熱い舌が俺の首筋を舐める感覚に、快感に慣れた俺の身体はびくりと跳ねた。

ああ、クソ!忌々しいッ!!

有岡はそれに笑って、さらに俺の首筋を舐めて吸い上げる!


「あ、ありおか・・・・い、いやだ、こんな格好・・・・ッ」
「大丈夫、可愛いよ」
「ば、馬鹿・・・・!うんッ」


ちゅう、と鎖骨を強く吸い上げられる。

腕で必死に有岡を押し返してたら、邪魔と言わんばかりに頭の上まで引き上げられた。

そういえば、ここリビングでフローリングだったっけ。

・・・・え、俺こんなとこでこんな格好でしかも電気点けた状態で犯されんの?

どんな羞恥プレイだッ!!


「あ、ありおか、おれ、ここじゃやだぁ・・・・っ!」


もう1億歩譲ってこの格好を許す!せめて電気消した暗い寝室でヤれ!

お前俺にデリカシーないとか言うけどお前も相当だぞ!

・・・・いや、こいつのはただの性癖だな。ド変態め。

しかも親父だ。考え方が古い。今時こんなコトすんのお前ぐらいなもんだぞ?!

有岡は俺の頬にちゅ、とキスをして俺の身体を軽々と抱き上げる。

・・・・ああ、やっぱこれへこむな。

有岡は寝室に行くと、ベッドに優しく俺を横たえた。


「月代・・・・」
「んっ」


俺の身体を優しく撫でながら、有岡は俺にキスをする。

ちゅ、ちゅ、と何度も俺の唇を啄ばんで、深く唇を合わせる。

冷えていた暗い寝室が、一気に甘ったるいムードに変わる。


「月代、俺まだガキだよ?だから俺にプレゼント、くれるよな?」
「変態親父・・・・」


俺の悪態に笑って、有岡はもう一度俺にキスをした。

有岡が俺の足の間に身体を割り込ませて、俺の足を撫でる。

もう片方の手を胸に這わせ、俺の乳首をしゃぶった。


「う、あ、ああ・・・・あ、ありお、か・・・・っ」


胸を這っていた手が縛られた俺の手を掴んで頭の上に引き上げる。

邪魔だってことか、クソ。何様だてめえ。生殖不能にしてやろうか。

・・・・ああ、俺とヤる分には問題ねえのか。クソッ!

つーかこいつしつこい!


「も、やめろ、そこ、やだぁ・・・・っ」


うわぁ、情けねえ。思ってると言ってること全然違う。内容的には同じだけど。

あれだ、迫力がねえ。覇気もねえ。何より説得力がねえ。ああ、もういい。自分で言う。

有岡は俺を見てくすりと笑う。その笑みに、不覚にもどきっとした。

有岡は俺の身体を抱き起こして、俺をぎゅっと抱きしめた。

胸に耳を押し当てると、有岡の心臓の音が俺の耳に流れ込んでくる・・・・。

・・・・つか、この野郎服脱げよ。

俺が縛られた手で有岡の服を引っ張る。

有岡は俺を見て目を丸くすると、すぐに目を細めて服を脱いだ。

・・・・相変わらずいい身体してるよな、こいつ。卑猥な意味ではなくて。

俺がぺたりと有岡の身体に触ると、くすぐったかったのか冷たかったのか有岡が苦笑した。

俺は有岡を見上げて、有岡の首筋に噛みついた。


「うわッ!」


有岡が驚いた声を上げたのに、俺は気をよくする。

有岡の首筋を舐めて、ちゅうと強く吸い上げた。

唇を放すと赤い痕が浮かんでる。成程、確かにこりゃ楽しいかもしれねえ。

毎回有岡が嫌ってほどキスマーク付ける意味がちょっとわかったかもしんねえ。でもやめろ。

ちょっと楽しくなって有岡の身体にいっぱいキスマークを付けてると、有岡の手が俺の髪を撫でた。


「先生今日は積極的だな。つーか楽しそう」


楽しそうに言った有岡を、首筋を舐めながら見上げる。

有岡の首筋を舌先で舐めて、俺は不敵に笑ってやる。


「俺がお前のプレゼントなら、お前は俺のプレゼントだろ?好きにして何が悪い」


俺の言葉に、有岡は驚いたように目を丸くした。

やがて目を細めて、俺の頬を引き寄せてキスをする。

唇を何度も合わせ、俺の唇を舐めて、深くキスをして、また唇を舐める。


「先生エロい」
「あ、あん・・・・ッ」


俺の唇を舐めながら囁く有岡の息が、俺の唇にかかる。

俺は有岡の胸に手を押し当てて爪を立てた。


「あ、ありお、か・・・・んッ!そこ、やだ・・・・っ」
「月代・・・・俺のこと気持ちヨくして?」


耳を舐めながら囁く有岡を、俺は涙目になりながら見た。

こいつホント俺にフェラさせんの好きだよなぁ・・・・。

ベルトのバックルとズボンを広げて、有岡は立ち上がったそれを取り出す。

俺は身体を倒すと、有岡のモノに舌を這わせた。

つーか手ぇ縛られてるからやりにくい・・・・。

裏筋に何度も舌を這わせて、頭から奥まで咥えこむ。


「ぅ、はぁ・・・・月代・・・・」
「ん、んむ、ん、ん、ん、ふぅ」


手が使えないから俺は頭を上下に動かす。

これ結構しんどいし苦しいんだけどなぁ・・・・。

口を放して亀頭に舌先を捻じ込むと、有岡がうッと呻いた。


「はあ・・・・先生、奥まで咥えて動いてよ」


有岡の手が俺の髪を撫でてぐっと押す。

こいつ・・・・後で覚えてろよ。

俺はまた有岡を奥まで咥えこむと頭を上下に動かす。


「・・・・ッ、先生っ」
「ん、んむぅ!」


有岡が俺の口のナカで吐精する。

俺は苦みに一瞬顔を歪めたが、有岡を咥えたままそれを飲み込んだ。

有岡は俺の顔を上げさせてキスをする。


「・・・・にが」
「お前のだろ」


呆れたように言ってやると有岡は苦笑した。

ちゅう、と有岡が俺の首筋に吸いついてきた。

もう、痕残すなっつってんのに。


「お前ってホント俺にフェラさせんの好きだよな」
「だって先生の口んナカ気持イイし」


有岡の頬を舐めながら言うと、有岡はくすぐったそうに笑いながら言った。

ふぅん、俺そんな上手いか?

まあ毎回やらされりゃ、嫌でも上手くなんだろな。

有岡はナイトテーブルに手を伸ばして何やら取り出した。

・・・・布、か?まさか目隠しするとか言うんじゃねえだろうな。

有岡は少し高いヘッドボードの枠に布を通した。

何だ?何する気だ?・・・・嫌な予感がする。当たってんだろうな。

そーっと逃げようとした瞬間、ガシィッ!と腕を勢いよく掴まれた!

恐る恐る振り返ると、にっこりと満面の笑顔な有岡。

ぎゃぁぁあああッ!


「何逃げようとしてんの?先生」
「べ、別に逃げようとなんか・・・・っ」
「つーかそんな格好で外出て行ったらただの変質者だよ?」


変質者一歩手前のお前に言われたくねえよ!

そうだよな!こんな格好じゃ運よく外に出れても不審者どころか変態扱いだろうからな!

有岡は俺の腕を掴んで引き寄せると、素早く手を縛る布にさっきヘッドボードに通した布を縛りつける。

引き寄せられたことも手伝って、まあ今の俺は四つん這いだ。

やっぱ俺の予感当たっちゃったよ。あははー、泣きたい。


「おー、いいねぇ。絶景絶景」


こいつ絶対ぶっ殺す!マンションの屋上から逆さ吊りにしてやる!

俺の今の格好は四つん這いで、腕はヘッドボードに繋がれてて、

しかもそのヘッドボードが高いから腕が上に上がってて、まあ当然上半身も浮いてて、

はは、何で俺こんな奴が好きなんだろ。死にたい。

何かもう怒る気力すら湧かない。あれだ、諦めの局地だな。


「先生・・・・」
「あ、あッ!」


有岡が後ろから俺の胸に手を回し、シャツ越しに俺の背中にキスをする。

シャツをたくし上げられ、熱い舌が直接背中を這う感覚に、俺の身体がびくびくと震える。

有岡の熱い手が、そそり立つ俺を握り締める。


「う、ああ!あ、ありおか、ありおかッ!」
「可愛い先生、もっと喘いで?」


こいつもう親父決定!何歳だよお前!いつの時代の人間だッ!

俺を扱く有岡の手がぐちぐちと卑猥な水音を立てる。


「う、あ、あ、も、い、イク・・・・っ」
「ああ、イっていいよ。月代」


有岡が一層激しく俺を扱く。

や、ヤバイ、い、イクぅッ!


「う、あぁアッ!」


一瞬で頭の中が真っ白になった。

喉が詰まって、背筋にぞくぞくと余韻の快感が走る!

やっと喉の拘束感がなくなって、長く息を吐いた。

有岡が後ろから俺の頬にキスをする。

何か、くすぐったい。

解けの意味を込めて布を引っ張ると、ヘッドボードがぎしりと軋んだ。

有岡はわかったのかわかってないのか(多分前者だな)くすりと耳元で笑った。

俺の精液にまみれた手を、俺の後ろに這わせる。


「う、うあ・・・・ッ」


丹念に精液を塗りこんで、俺のナカへ指を埋める。

い、痛い・・・・ッ!何でローション使わねえんだよ・・・・っ

圧迫感に、俺は必死で何度も短い呼吸を繰り返す。


「先生・・・・」
「う、あ?!」


ずん、と凄まじい質量が俺を襲う!

こ、こいつ・・・・!


「だ、だめ、ありお、ああぁッ!」
「先生・・・・っ」


大して慣らしてもいないそこに有岡が自分のを挿れてきた!

激しい痛みに、俺は喉を反らして目を見開く。

涙がぼろぼろと溢れて頬を伝い、顎を伝ってシーツに落ちる。


「ば、馬鹿、い、いたッ!ひ、い、い、た、あ、あッ!」


一気に奥まで押し込んで、有岡は激しく俺を突き上げる!

あまりの激しさに、目の前がチカチカした。これじゃまるで獣じゃねえか!

律動の激しさに俺の身体が揺さぶられ、布で繋がれたヘッドボードがぎしぎしと軋む。


「い、あ、あぐッ!あ、ありお、ありお、か!あ、ああッ!あ、アッ!」
「・・・・ッ、先生!」


有岡が俺を抱きしめ、さらに俺を突き上げる!

耳を有岡の熱い吐息が掠める。

そのときふと、俺は香り慣れた匂いに気付いた。

こ、こいつ、酒飲みやがったな!

つーことはこいつ酔ってんのか?!つか何で今まで俺も気付かなかったんだよ!

俺ははっと晩飯のときのことを思い出した。

有岡が作ったクリスマスのご馳走のような料理。

俺はワインを飲んでて、あいつは何を飲んでた?

確か透明の、グラスに泡がついた・・・・あれかッ!

この馬鹿、ジュースと間違えて酒飲んでやがったのか!ていうか気付けよ!

こいつ普段から酒飲まねえし、まあ当然っちゃあ当然か。変な不良だよな。

・・・・てことは俺、こいつの酔いが醒めるまでこのまま?!

いやだァァアアアッ!!


「先生、俺以外のこと考えちゃヤだよ」
「ううんッ!」


有岡が俺の口のナカへ指を突っ込んだ!

指で口内を犯される感覚に、俺の背筋をぞくぞくと快感が走る!

俺もこいつに変態だ何だって言えねえかも。

少なくとも、俺だってこの状況に興奮してる。

俺も酔ってんのかな。ワイン5本空けたし。


「ん、はッ!お前、以外のことなん、て、考えられるかよ・・・・ッ」
「・・・・どしたの先生、今日はテンション高いな。酔ってんの?」


薄く笑って有岡は俺の顔を覗き込む。

ああ、目が据わってる。こりゃ完全酔ってんな。

何だか可笑しくなって、俺は笑う。

唇をくすぐる有岡の指を咥えて、カリと歯を立てる。

有岡は俺を見下ろして、余裕のない笑みを浮かべた。

有岡がさらに激しく俺を突き上げる!


「うあ、ああッ!あ、ありお、か、あ、あ、あ、アッ!」
「先生・・・・俺、もうイキそう・・・・っ」
「だ、だめ、ナカはいやぁッ!!」


一層強く、有岡が俺を突き上げる!

前立腺を抉られ、俺の快感が堰を切って溢れた!


「あ、あアアーッ!」


頭の中が真っ白にスパークする!

何も考えられなくなって、全身が震える。

有岡が呻いて、俺のナカへ熱を放った。

熱いそれが、俺のナカへ注ぎ込まれる・・・・!


「う、あ、ああ・・・・あ、あつい、あついぃ・・・・ッ」


ぼろぼろと俺の目から涙が溢れる。

有岡が後ろから俺を抱きしめ、額に唇を押し当てる。


「おれ、ナカいやだって言ったのに・・・・ッ」
「うん、ごめん」


有岡の舌が俺の頬を伝う涙を舐める。

有岡が再び腰を揺すり始めた。

さっきナカで出されたものがぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てる。


「い、いや、やめ、ありおかぁ・・・・っ!」
「先生・・・・ッ」


有岡が俺の片足を持ち上げ、俺を激しく揺さぶる!

ぎしぎしとヘッドボードもベッドも激しく軋む。

俺は苦しくて、辛くて、切なくて、でも何か満たされていた。

これでこいつが酔ってなきゃよかったんだけどなぁ・・・・。

いや、酔ってなかったらこんな無理矢理なことしねえな。


「あ、ありおか・・・・あ、あつい、あついぃ・・・・ッ!」


ぼろぼろと涙を零す俺を有岡は荒い息をしながら見つめる。

俺を抱きしめていた手で俺の髪を掴み、俺の唇を塞ぐ。


「んん!んッ、ん、ん、ん、ふぁ、あ、ん、んぐッ!ん、んんんッ」


口のナカへ流し込まれる有岡の唾液から微かに酒の味がする。

あー、泥酔だな、こりゃ。結構飲んでたからな。

まあただの炭酸ジュースだと思ってた俺も悪かったな。

・・・・いや俺悪くなくね?何絆されてんだ。


「ん、はッ!あ、ありおか、ありおかッ!」
「・・・・っ!」


俺は声にならない悲鳴を上げて再び達した。

有岡も喉の奥で呻いて、再び俺の中で果てる。

二人で荒い息を繰り返して、やっと有岡は俺のナカから引き抜く。


「あ、ありおか・・・・これ、とって・・・・っ」


泣きながら懇願する俺に微笑んで、有岡は俺の頬にキスをする。

頬を伝う涙を舌で舐めながら、有岡の手が布を掴んで、

その手が、するりと落ちた。

・・・・は?

ずるりと有岡の身体が傾いて、俺の隣にどさっと倒れこむ。

ガキみたいな顔して目を閉じて、すーすー寝息を立てて、

・・・・・・いやいやいやいやッ!!


「ば、馬鹿有岡!寝るな!起きろ!おい!コラこのクソガキッ!!」


有岡は既に爆睡状態だ。

俺、こいつが起きるまでこのまま・・・・?!


「起きろ有岡!寝るならせめてこれ解けぇぇえええッ!!!」


俺の絶叫にも、有岡が目を開けることはなかった・・・・。










「う、うぅ・・・・ッ」


呻き声のような声に、俺は目を向ける。

有岡は頭を押さえながら辛そうに身体を起こした。


「あれ・・・・俺いつの間に寝て、うわッ!何先生その魅力的な、じゃなくて格好!」


俺を見て有岡が驚いたように声を上げる。

やっと・・・・やっと起きた・・・・。

これでこの長い放置プレイも終わりか・・・・。

今何時だ。5時半・・・・3時間放置か。ふ、ふふ・・・・。


「こ、こんなの誰が・・・・ッ」


はっと有岡は自分の姿を見下ろす。

もちろん有岡だって一糸纏わぬ姿だし、有岡の胸には俺が付けた大量のキスマーク。

俺を見て、有岡の顔が蒼褪めていく。


「ま、まさか、俺が「有岡」


俺の声に、有岡の肩がびくりと跳ねる。


「これ、解いて」


俺の言葉に有岡は一瞬ぽかんとして、慌てて布を解き始めた。

わかってる、わかってるよ。有岡の所為じゃねえって。

酒の所為だ。しょうがねえよ。有岡は酒に弱いんだから。

気付けなかった俺の所為でもある。仕方ないさ。


「先生、ホントごめん!俺何か全然記憶が抜けてて、もったいな、じゃなくてホントごめん!」


ほら、こんなにも反省してるじゃねえか。

俺は大人だ。もう後3年で三十路だ。ここは笑って許してやろう。

あれはあいつの溢れんばかりの俺への愛じゃないか!

しゅるりと音を立てて布が俺の手から外れる。

ベッドに沈んだ俺の身体を、有岡が優しく抱き上げる。


「先生!大丈夫か?今、水・・・・っ」
「有岡・・・・」


俺は有岡を見上げると、微笑んだ。

怖々だった有岡の顔が、ほっと安堵に緩む。

可愛い俺の教え子、そして、俺の愛しい人、

そっと俺に唇を寄せる有岡に、俺も目を閉じる。

笑って許そう、そう、全部、

全部、許す


「かボケェェエエエッ!!」
「がふァッ!!」


俺は渾身の力を込めて有岡の顎を蹴り上げた!

有岡の身体が一瞬浮いてベッドの向こうへ落ちる。

顎を押さえて身体を起こす有岡に、俺はベッドの上で仁王立ちする。

もうこの際格好が何だ!

俺は首に巻かれていたリボンを無理矢理振り解く。

俺は有岡の頭を踏みつけてぐりぐりと前後に揺さぶった。


「このクソガキ、覚悟できてんだろうなァ?アァ?」
「せ、先生、あの、俺、ホント覚えてなくて、その、だから・・・・」


真っ青な顔で俺を見上げる有岡に、俺はにっこりと微笑んだ。

有岡が縋るように俺を見上げ、必死の笑みを浮かべる。


「年明けまで残り1週間、楽しく過ごせよ。ひ・と・り・でッ!!」


俺の言葉に、有岡はまるで死刑宣告を受けた無実の囚人みたいな顔をした。

俺はさっさと寝室を出るとリビングに散らばった自分の服を拾い集め身に着ける。


「ま、待ってよ先生!今年は年末も一緒に過ごそうって・・・・っ」
「有岡」


抗議の声を上げる有岡に、俺は振り返る。

びくりと肩を震わせた有岡に、俺は優しく微笑んだ。


「冬休み終わるまで楽しく過ごすか?独りで」


俺の言葉に、有岡が呆然と目を見開く。

俺は自分の仕事道具が一式入ったカバンを持ち上げると、呆然と佇む有岡を置いて玄関のドアを開ける。


「ちょ、ちょっと待って先生!」


声を上げた有岡の鼻先で、思いっきりドアを叩きつけるように閉めた。

近所迷惑?知るかそんなもん。

俺はマンションを出て、この近くに住んでる友人に電話をかける。

一週間程泊めてくれと言うと、気のいい友人は炊事をやるならいいと答えた。

携帯の電源を落としてコートのポケットの中に捻じ込む。

どうしたものかと思って、とりあえず俺はナカに出されたモノの処理をすることにした。

確か近くに公衆トイレがあったはず。そんな場所で処理をするのは本来ならプライドが許さないが、背に腹は代えられない。

友人の家に転がり込むのは、その後だって構わない。



(1週間で許すあたり、俺ってホンット優しいよなぁ。なあ、有岡?)





<番外編:聖夜編・Fin>
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Merry Christmas!はいはい二日連続でアホなもん書いてますよめちゃくちゃ楽しかったです。
まあ実際は先に書いたのこっちなんですけどね。クリスマスはこっちだけの予定だったんですけど急きょね。
有岡はすぐ酔うけど吐かない下戸、二日酔いはあんまりありません。ちょっと頭が痛いぐらい。飲酒は20になってから。
月代はうわばみだけど悪酔いすると大変なことになる人。二日酔いで大変なことになります。
酒に酔ってる有岡は鬼畜ドSです。何でもシます。奴隷オークションにだって出しちゃいます。
で、自分で自分のしたことに傷ついて後悔して月代に謝りまくって号泣すんの。まあんなの書かないけど。
つーかそんなことなる前に多分月代が舌噛み切って死ぬでしょうねあれなんかヘビーな話になってない?
今度は二人の姫初め編ですよ!頑張ってアホなもん書きます(笑)
とりあえず、こんなものを読んでくださったあなたにHappy Christmasww



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